「with me」



暑い、夏のある日。「宴会場」改め、葉たちの住む元民宿「炎」では、
やはり宴会が行われていた。・・・とは言っても、葉・アンナ・まん太蓮・ホロホロ・竜
そしての、いつものメンバーだった。





「あはは♪葉君それだめでしょ〜っと★もうこんな時間だ!
 塾に行かなきゃ!じゃ、みんなまたね。」





そういって早々と「炎」を後にしたのはまん太だった。
最近夏期講習が始まって忙しいらしい。





「え〜っもう?塾頑張ってね、まん太!バイバーイ☆」




元気よくまん太を見送ったのは
それに続いて葉とホロホロ・竜も手を振りながら別れの言葉を発する。
アンナと蓮はお茶をすすっていた。





すると急に、アンナがガタッと立ち上がった。




「うおっ!ど、どうしたんよ?アンナ。」




一瞬全員がびくっとしたが、すぐにゆる〜く葉がアンナに問う。
アンナは拳を握りながら、それに応えた。





「・・・・・今日、今日なのよ・・・・・・・・・」

「なっ何が?」





背後から「ゴゴゴ・・・」という効果音を出しているアンナに、今度はが問う。





「ついに今日!!『あわやりんご』のNEWなシングルが発売されるのよっ!!」




ぐわっと一気に拳を天に向けるアンナに誰もが一歩引いた。




「っこうしちゃいられないわ!!いでよっ式神!超ふんばりダッシュで隣町まで買いに行くのよっ!」




そう言うと、先ほど出て行ったまん太の、約100倍の速さで「炎」を出て行った。




残されたメンバーの間では、しばらくの間沈黙が続いた。
一番にその沈黙を破ったのはホロホロだった。




「・・・なぁ、。」

「ん?」

二人で散歩でも行かねぇか?」











「「「「はっ?!」」」」














その場に居た、ホロホロ以外の全員が声を合わせた。
なんせ、急に『散歩に行かねぇか?』と言うのだから、わけがわからない。
しかも小声で「二人で」とまで言った。
には届かなかったみたいだが、他の連中にはしっかりと届いていた。





「おい、キサマ!!今小声で『二人で』と言っただろう?!」




が返事をする前に吼えたのは、蓮だった。
そしてそれに葉と竜も続いた。





「ホロホロ、そいつはずるいぞ。それならおいらだって、とデートしたいんよ。」

「そうだぜっ!ホロホロ!!抜け駆けは・・・って、えぇー?!!ダンナ?!」

「ふんっ。はキサマらなんぞとは付き合わん。この俺と一緒に散歩に行くのだ!!」

「何言ってんだよっ?!最初に誘ったのは俺だっつぅの!!」






・・・・・とまぁ、各々自分勝手に発言して、見えない火花を散らしていた頃、
わけがわからないまま話が進められている、が男たちの間に割って入った。





「ストップ、ストップ!!みんな急にどうしたのっ?!まさかお酒でも飲んだとか?!」

「急などではない!俺は前々からのことが好きだったのだ!」






さらりと反論する蓮。改め、さらりと告白する蓮に、
は顔を真っ赤にし、固まってしまった。
しかし他の連中が、その発言を黙って聞いているはずも無かった。





「蓮・・・お前、俺のベストプレイスを奪おうってのか?!」

「待てよ竜!今、誰のだっつった?!!」



はおいらのもんだぞ、竜!」



「あ゙ぁ゙?!!!」 「ダンナ?!!!」




ゆるく葉がすんごい事を言い、ホロホロと竜がほぼ同時に大声を上げた。
それではようやく我にかえり、再び赤面しつつ言った。





「なっ・・・葉までおいらのもんって・・・・・・?!やっぱみんなどうかしてるよぉ〜ι」

「だからいつも通りだと言っているだろう!!」

「うぇっへっへ。まぁ、そうトンガるなよ、蓮。でも、。蓮の言うとおりおいらたちは普通だぞ?」

は鈍感なところがあるからな!」

「そこがカワイイんじゃねーか!何もわかってないな、ホロはよっ!」

「あ゙?!」





再度言い合いを始めるホロホロと竜を、葉と蓮は無視して、
と3人で話を進めた。といっても、葉と蓮で勝手に進めているだけだが・・・。





「そうだ、。前から神社にお参りに行きたいって言ってたろ?これから行くか!」




そう言うや否や、葉はちゃっかりの手を握り、部屋を出ようとした。
だがそれは、蓮が許さなかった。





「待て、葉!」




言うが早いかどうかのところで、蓮はの葉に掴まれていない方の手を掴み、
外へは出さなかった。更にその手に力をいれ、自分の方に引き寄せ
を抱きしめた。





「えっちょっ、蓮?!///」




は葉に引っぱられたかと思うと、次には蓮に抱かれているのだから、
動揺しないわけがなく、耳まで真っ赤にし、下を向いた。





「ふっ。はカワイイな・・・・。」




蓮がの耳元で囁く。はそれにぴくっと反応した。
そしての体温がますます上昇していった。
それを見たホロホロが叫ぶ。





「おい蓮!!!何やってんだよ?!嫌がってるじゃねぇか!!」

「そうだぞ蓮。いいかげんにしねぇと、おいらだって怒るぞ!!!」

「うおぉぉぉ〜〜〜〜〜!!!!!俺のベストプレイスがあぁぁぁ〜〜〜!!!!!」






ホロホロは頭を抱え、葉はいつになく真剣に蓮を見据え、竜は泣き崩れた。
その風景を蓮は、勝ち誇ったかのようなイヤミナ笑みを浮かべていた。





すると葉がゆっくりとに近づいていった。




・・・・・・・」




愛しそうにそう呼ぶと、蓮からを力ずくで引き離し、は「助かった・・・」と思った。
しかし、次の瞬間、葉がの唇を自分ので塞いだ。





「・・・んん!!/////」




は少し、驚いて小さく抵抗を見せたが、葉には全く効かなかった。




「っく!葉!!さっさとから離れろっ!!」




蓮が怒鳴ってからも、キスは続行されたが、ようやくは葉の唇から開放された。




「・・・・・なんで・・・・こんな、こと・・・・・・・・・」

、愛してる・・・・・・」




葉はやさしい顔で、でも真剣にに言った。




「よ、葉!!おまっ・・・になんてことす・・・・・・・・っ」









バシンッ









ホロホロが言いかけたところで、ある人物がホロホロにビンタを喰らわし
無理矢理遮った。その人物の後ろには、すでに竜が倒れている。


そう・・・・その人物とはアンナだ。




「・・・・・・・あんた達、あたしが居ない間にを襲うなんて、いい度胸ね。」

「やっあ、待て、アンナ!こ、これはちがっ・・・」









バシバシンッ









「ぶっ・・・」




葉の言葉も当然遮られ、蓮も一緒にビンタを喰らった。




「・・・、大丈夫だった?・・・・・・まさかこいつらに、変な事されてないでしょうね。」





まさに不幸中の幸いで、アンナには葉にキスをされているところは、見られていないようだ。




「えっ・・・あ、うん!大丈夫だよ!ありがとアンナvvv」

「/////・・・・そう、なら良かった」






さすがのアンナもには弱いらしく、に満面の笑顔で「ありがとアンナvvv」
などといわれ、少し照れたようだった。




だが、それもほんの一瞬にしかすぎなかった。




「さ、こいつら外に出すわよ。」

「・・・・・・えっι・・・・・・・」




その時は、この先どんなことがあっても
「蓮に抱きつかれ、葉にキスされた」など、絶対にアンナだけには言うまい、
と、心に誓ったのだった。




***fin***





うわぁ〜☆書いちゃいましたよvv逆ハー☆☆☆
いやぁ、アンナさん強いっすね・・・!!(笑)
結局美味しいおもいしたのは蓮と葉だけだし。
ホロホロファンの方、ごめんなさいm(_ _)m
竜は・・・・そういう役割な人なので、しかたないかな*(爆)
結構これは頑張りました故、ご感想送っていただけたら、
かなり嬉しいですvvv
→黒蝶

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