「蓮王子 in 御伽噺」




中国のとあるお城に、蓮王子という超我儘な王子がいました。
蓮王子の両親は超がつくほど親ばかで、蓮王子に専属の護衛を二人付けました。

一人は健康だけがとりえの「ホロホロ」という者、
もう一人はつまらないギャグしかいえない「チョコラブ」という者でした。
三人は仲の良いような悪いような毎日を過ごしていました。



そんなある日───────
親バカな両親は、蓮王子の嫁を決めるため舞踏会を開く事にしました。


「俺はまだ嫁などいらんっ」


という蓮王子の言葉は、悲しいことに誰も聞いていませんでした。



そしてとうとう舞踏会の日になってしまいました。
舞踏会には世界各国から花嫁候補の女性が集まりました。
蓮王子は椅子に座り、参加者一人一人の説明をホロホロとチョコラブから聞かされました。


「一番右手前の食事にがっついている美人と男は、アンナと葉といって俺と同じ日本人だ。
あの二人は夫婦だから置いといて、その横でオドオドしてるピンク頭のが玉村たまおで日本人。
こいつは一応花嫁候補だな。」


「変な名前だな。興味ない。・・・・・・どうでもいいが、キサマ、敬語を使え。」


どうやら蓮王子は参加者の説明より、ホロホロがタメ口を叩く方が気になっていた模様。


「んじゃ次。その隣のテーブルにいる女三人な。
おっかねぇ人形抱えてんのがマリオン・ファウナ、イタリア人。
煙草ふかしてんのがカンナ・ビスマルク、ドイツ人。
ほうき持ってんのがマチルダ・マティス、イギリス人だ。
ここで問題!ドイツ人はドイツ?なんつってvv」




サクッ




「いってぇーーーーーーっ(泣)」



どうやら蓮王子は最後のいらないギャグに腹を立てた模様。
馬孫刀でサクッとね☆



「ぶわっはっは!!つ・・次行くぜっ
次は飛んで一番左手前にいる女だな。おっ!俺と同じアイヌ出身だ♪
名前は『ピリカ』・・・・・・・・って俺の妹じゃん!!!!!!あいつこんな所で何やってんだ?!
ちょっと行って来るぜ!!」




ブチッ




「「へ?」」





どうやら蓮王子の堪忍袋の緒が切れた模様。
蓮王子は立ち上がり、護衛の二人にこう言いました。



「俺はもう疲れた!嫁もいらん!親父共はお前たちがなんとかしろ!いいな!」



我儘ぶり発揮☆蓮王子はその後本当に眠りにつかれてしまいました。




そして次の日───────
怒った両親は、蓮王子を森のある家に護衛と三人で向かわせました。
その家には、もう三年も眠ったままの少女がおり、
そのの目を覚まさせる事が出来たらを嫁にするという、
強引過ぎるものでした。



「要は起こさねば良いのだろ。」



と、変な自信に満ち溢れる王子でした。


白鳳に揺られる事30分。
どうやらの家に着いた模様。



「「こちらです、蓮・・・・・・・・・・・・・・・王子。」」



護衛の二人は、苦虫を噛み潰したかのような顔で蓮に王子を付けました。
そして王子がドアを開けるとそこには・・・・・・───────






今どき珍しい程のリーゼントをした男がいました。(上半身裸)
周りを見渡しても、何処にもらしき人物はいませんでした。

・・・・・どうやら家を間違えたようです。
すると男が蓮王子にこう言いました。




「迷子ちゃんか?」




スポーン




蓮王子は男の発言と顔が気に入らなかったのか、
男の自慢と思われるリーゼントを馬孫刀で切り落としました。



「お・・・俺のリーゼント・・・・・・・が・・・・・・・・」



気を取り直して白鳳に揺られる事10分。
白い壁に赤い屋根と、可愛らしい家の前で止まりました。



「ココで間違いないな?」



先程の事で少し用心深くなっている蓮王子でしたが、
護衛の二人が力強く頷いたので中に入ることにしました。

家の中にはベッドの上に、だと思われる少女が眠っていました。



「で、俺は何をすれば良いのだ?」



王子が護衛の二人に問うと、二人はニヤニヤしながら言いました。







「「それは・・口づけですvv」」







はい。お約束。と言った感じですが、王子は「うむ。」といって、
案外素直にそっと・・に口づけをしました。


王子が唇を離すのと同時に、は深い眠りから目を覚ましました。




「っ・・・・きゃぁー!!!!!!!!!変態ーーー!!!!!!!!」




王子は思い切り頭を殴られてしまいました。
王子は殴られた頭部をさすりながら、後ろにいた護衛二人を睨みつけました。

するとは、自分が殴ったのが蓮王子だと気付き必死に謝りました。



「まぁ良い。しかしまさか目が覚めるとはな・・・。
!!そうだホロホロ、アレを出せ!!」



少し困顔の蓮王子でしたが、どうやら何か閃いたようです。
そしてホロホロに出させたのは・・・ガラスの靴。



「このガラスの靴がお前にピッタリだったら嫁にしてやる。」


「「なにぃーーーー?!!」」



護衛の二人は息ピッタリで蓮王子につっこみを入れました。



「あはは♪・・・・ぁ、ゴメンナサイ。皆さん仲がいいんですね☆」



三人はに笑われてしまいました。
そしてはガラスの靴をはきました。



「・・・・・・・!こ、これは・・・・・。」


「「ピッタリだ!!」」



ストーリー上当然なのですがとりあえず・・・
なんと!はガラスの靴とピッタリのサイズでした!
めでたくは蓮王子の花嫁となったのです。

ところが蓮王子と護衛の二人がを城へ連れ帰ろうとすると、
は何故か戸惑った様子でした。
それを見た蓮王子が言いました。



「どうかしたのか?」

「あ、いえ。あの・・・・本当に私でいいんですか?」



「あぁ。笑顔が気に入った。それだけでは不満か?」



今まで見せた事の無い程の優しい顔にはときめき、
護衛の二人は凍りついたとか。



そして二人は挙式を上げ、幸せな夫婦になりましたとさ。
めでたし、めでたし・・・───────









***fin***





15000HIT特別企画(+20000HIT御礼)、十夜さんからのリクドリームでした☆★
いろんな御伽噺を混ぜて作ってみたのですが・・・
どぉでした?(汗)やってみたら面白いかなって思って書いてみたんですけどι

ご感想お待ちしておりますvv

→黒蝶

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