「ボクのモノ」


「ただいま。」


暗闇の中、少年の声が響く。
少し先に少女のすすり泣き、それに金属音。
窓には鉄格好。たった1つの扉は常に鍵がかかっている。


「大人しくしてたかな?。」
「・・・・っく・・・・」


の座っているベットに歩み寄り、軽く髪をなでて、キスを落とす。
わずかな抵抗を見せたの手足には───────鎖。


が動く度、ジャラジャラと音を立てる。
手錠がついていて、その先はベットの足に繋がれいる。
まるで飼い犬のように。


「イイ子でいないとダメだよ?ホラ、せっかくの綺麗な手が・・・」


そう言って取り上げた手には───────抵抗の跡。
手錠がくい込んで赤く腫れあがっている。
周助はその手にも、そっと口付けた。
愛おしみ、嘲笑うように────


「君は絶対逃がさない。もボクが好きだよね?
 永遠に2人っきりだよ───────」


震える唇に静かに自分のを重ねる。
の瞳から幾筋もの涙がこぼれ、周助を見上げる。


「テニス・・・やってるっ・・・周助が・・・好き・・・だった・・・」
「ボクはボクだよ。・・・が落ち着いたら、テニスもする。」


そして、また唇を這わせる。額に、瞼に、鼻先に、頬に、唇に。


「ねぇ、はボクが好きなんだよね?
 他の連中なんか見ないって──────約束、したはずだよ。」
「っく・・・だって・・・酷い・・・よ・・・」


周助は口端をスッと上げて笑い、をそのままベットに押し倒す。


「ひっ・・・く・・・周・・助ぇ・・・」
、ボクが好き?」
「好き・・・だよ・・・でもっ・・・」
が悪いんだよ。僕を好きだと小さい頃から言っているのに、
 他の男の前で可愛い笑顔なんか見せるから。」


哀しそうな表情で、独り言のように漏らす周助。
は光を失った瞳に長い睫毛をそっとかぶせた。


「こんな周助・・・イヤ・・・」
「ボクはどんなも好きだよ。」


止めど無く溢れていく涙。周助の涙も、1粒、2粒の頬に落ちる。


「これが・・・1番いいんだ。誰もボクの邪魔をしない・・・
 誰にもの笑顔は見せない・・・は、ボクのモノだよ─────」






ボク ノ モノ ダヨ  






君だって、それを望んでいたはずなんだ。
ボクだけのモノ。は誰にも渡さないよ・・・





切なそうに瞼を下ろして、の口の端に口付けた。
そっと涙を拭きとって、耳元で囁く。



『おやすみ。愛してる・・・』



ボクだけのモノ。君が壊れたって構わない。

どんな君でも愛してるよ、

大事な大事な赤い花が狂い咲いたとき、

やっとボクの欲望は満たされる。






─────── 夜は深けていく ───────




***END***





不二の監禁モノ2弾っ!を、頂いてしまいました☆
しかも前回作とは違う方に!
いやぁ、なんか、不二怖っιってかんじですけど、
か〜な〜り、不二に愛されてますvv
えへへ♪(怪しい・・・)
→黒蝶

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