「lose ×××」
遥か昔に見失ったもの
必死に探したのに、見つからなかったもの
もうとっくに諦めた はずなのに・・・・・───────
破片を・・・・・・見つけてしまった。
それはたった一言だった。
「・・・・・・・・・・・あっ・・・・れ?もしかして、葉・・・?」
遠い過去に良く聞いていた声が聞こえた。
可愛らしい声。
覚えていた声よりは大人びているが、葉にはその声の持ち主が誰なのか
すぐにわかった。声が聞こえてきた方を振り返る。
そこに立っていたのは、白いワンピースを着た一人の少女。
だった。
「っ!!」
「やっぱり葉だぁvv久しぶりだねっ☆元気にしてた?」
葉がの名を呼び、は安心したのか、自然と笑みがこぼれる。
葉もそれに笑顔で応える。
とてもとても嬉しそうに。
でもそれは、どこか切なさも混じっているようだった。
「葉は背ぇ伸びたけど、ぜんぜん変わってないねー♪」
が無邪気に笑う。
葉は少し苦笑いをし、の髪にそっと触れた。
「は・・・・・きれいになったな。」
「・・・よ、葉?///」
は葉のいきなりの行動に、動揺しつつ葉を見上げた。
葉はが困っている事に気づき、のきれいな髪から手を放した。
───────・・・もう少し触れていたかった・・・───────
「おぉ、すまんすまん。それより、なんでがここにいるんよ?」
ここは葉たちの住む東京。だがが住んでいるのは、葉の故郷の出雲だ。
見たところ、旅行・・・・・という感じには見えないのは確かだ。
そして、付き添いのものも居ないらしい・・・。
一体一人で何をしに東京まで来たのか、葉は不思議で仕方がなかった。
「・・・ん、ちょっと・・ね。」
はそう言いながら、作り笑いをして見せた。
本人は精一杯自然に笑っているつもりだろうが、周りが見たら
誰でも作り笑いだとわかるくらい不自然だった。
そして徐々に俯き、さっきまでの元気と明るさはなくなっていった。
心を・・・・・・・隠したんだ。
は昔っからそうだった。
普段は誰よりも元気で明るいくせに、不意に心を閉ざす。
まるで人を拒絶し恐れているように・・・・・・。
葉はいつもそれに悩まされていた。
の本当の心を知りたいのに
本当の声が聞きたいのに・・・・・・・っ
それ以上踏み入ったら、を傷つけてしまいそうで
を壊してしまいそうで・・・・・・・・・
恐れていたのは、おいらの方なのかもしれんな。
「まぁ、いっか。おいら、面倒は嫌いだかんな。うぇっへっへ♪」
「あはっやっぱ変わってないね。私も面倒大〜嫌い♪」
二人は少し無理矢理ではあったものの、暗い雰囲気を消した。
「あぁ、そうだ!、せっかく東京まで出てきてんだし、デートでもすっか?」
「いーねぇvv楽しそう☆じゃぁ、案内してくださいますか?王子様〜♪」
「ぶっ!王子様?!お、おいら、白タイツは履かねぇぞ・・・・・/////」
「あはは♪葉はホンット面白いねぇ〜☆」
葉・・・・ありがとぅ・・・・・vv
は心の中で葉に囁いた。
とても暖かい優しさをくれる、葉に。
そうして2人のデートは始まった。
***NEXT***
初っ!葉onlyドリーム☆しかも連続モノ〜♪です!
あ、でも、そんなには長くならないと思いますけど。
実はこれ、「君に会いに」の次にお気に入りなんすよぉ〜vv
ど、どうでした?>さん
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→黒蝶
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